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ナポリ【前編】 〜本場のマルゲリータを求めて

ローマからナポリへ

ヨーロッパに来て3日目の午前。

この旅の出発地点のローマから、ナポリへと到着した。

トレニタリアの特急列車「フレッチャロッサ」1時間半ほど。 
あっという間だった。

列車がナポリ中央駅に近づくにつれて、車窓から見える景色のあちこちに落書きが目立つようになった。 
ガイドブックなどの事前情報どおり、あまり治安が良くなさそうな雰囲気に、少し緊張を覚えた。

ナポリ中央駅は、テルミニ駅ほどではないものの、かなりの混雑ぶりだ。 
駅周辺には移民が多く、イメージしていた通りの空気感があった。


ナポリに来た理由

ナポリでの滞在は一泊だけ。 
明日には港から船でカプリ島へ向かう予定だ。

当初はこの街に泊まるつもりはなかった。 
だが、ある目的のために予定を変更した。

もちろん、本場のナポリピッツァである。


喧騒と活気溢れる港町

駅から徒歩5分ほどの安ホテルに到着。 
まだ午前中だったので荷物だけ預かってもらうつもりだったが、幸運にもそのままチェックインさせてもらえた。

部屋に荷物を置き、街へ出る。

まずは駅周辺を歩いてみる。 
雑多な路地に掛かる洗濯物。 
露店に所狭しと並ぶ土産物や日用品。 
さまざまな人種の人々が行き交う。

一言で言えば、カオスだ。 
だが、不思議とエネルギーがある街でもある。

「この雰囲気、けっこう好きかも」

心の中で、そう思った。


地下鉄で旧市街へ

トレニタリアの中央駅に併設するガルバリディ駅から、地下鉄1号線に乗り、旧市街スパッカ・ナポリへ向かう。

ナポリの地下は遺跡が多いからか、エスカレーターはかなり深い。 
体感では地下3〜4階ほどあった。

完成したばかりのドゥオーモ駅(2023年当時)で下車。 
地上の雑多な街並みとは対照的に、スタイリッシュで清潔感のある駅だ。


老舗「ダ・ミケーレ」へ

「地球の歩き方」の地図を片手に、目的の店を探す。

訪れたのは、創業130年以上の老舗「ダ・ミケーレ」
店の前には、すでに長蛇の列ができていた。

正直、並ぶのはかなり苦手だ。 
だが、今回ばかりは仕方がない。

40分ほど並び、ようやく注文。 
ここは迷わず、王道のマルゲリータを頼んだ。


まさかのテイクアウト

……が、意思疎通がうまくいかず、まさかのテイクアウト。

できれば焼きたてをその場で食べたかったが、こればかりは仕方ない。

箱を抱えて店を出ると、すぐ向かいのレストランの呼び込みに声をかけられた。

「何か飲み物を注文すれば、ここで食べていっていいよ。」

渡りに船とはこのことだ。


初めてのナポリピッツァ

ビールを注文し、外のテーブル席に腰を下ろす。

夏の南イタリアは、さすがに暑い。 
街を歩き回った後のビールは、文句なしに美味かった。

箱を開けると、まずその大きさに驚く。 
箱からはみ出しそうなピッツァ。 
香ばしい焦げ目のついた生地。 
バジルは香り付け程度に一枚だけ。 
そして、惜しみなく使われたモッツァレラ。

「これ、2〜3個分は使っているんじゃないか?」

日本では嗜好品のイメージがあるが、こちらではもっと日常的な食材なのだろう。


本場のナポリピッツァを食べてみた感想

一切れ、かぶりつく。

まず驚いたのは、生地のモチモチ感だ。 
日本で食べるピッツァとは、明らかにベクトルの違う食感に思えた。

小麦粉、水、気候。 
やはり、ここでしか成立しない味と食感なのだと思う。

トマトソースのストレートな酸味も、 
モッツァレラの濃厚なコクも申し分ない。

だが正直、すべてを生地に持っていかれた感があった。

一人で一枚を食べ終えるころには、少し疲れていた。


日本のピッツァを思う

本場のナポリピッツァには確かな驚きがあった。 
ただ、食後にはこんな疑問も浮かぶ。

「もし、このままのものを日本で出したとして、果たしてどうだろう?」

そして同時に、日本のピッツァが日本向けに進化してきた理由にも、妙に納得してしまった。

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